こんにちは!
採用担当の北川です。
複数の企業との外部研修の打ち合わせ中、
その方たちは色々な企業の悩みを聞くということでした。
内容としてでてきたのが・・・
「部下が言うこと聞かないんですよ」
「強く言いたいけど、パワハラって思われそうで…」
「“それくらいやっといてよ”が、全然通じないんです」
「今の子たちはタイパを気にしすぎている」
——これを聞いて、私は思いました。
やらない理由が、あなたの「やってほしい理由」より、ただ上位なだけ
それだけじゃないのかな?この言葉が浮かびました。
つまり、「やれと言われてもやらない」のは、
反抗しているのではなく、
“今のその人”にとっては、別の理由が優先されているだけ。
そして、そもそも「自分の言ってることが正しい」という前提で話すこと自体が、
対話じゃなくなってるのかもしれない。
今回は、チームで働いているすべての人に、
とくに上司やリーダーの立場にある方に向けて、
このテーマを言葉にしておきたいと思いました。
やらない理由が、あなたの「やってほしい理由」より、ただ上位なだけ
この言葉、どう感じましたか?
怒ってるわけでも、責めてるわけでもない。
単純にあなたの説明が届いていないだけ、それだけであり人格否定しているわけではないはずです。
相手は「物事の価値」が欲しいのにあなたは「物事の情報」だけ伝えているだけ。
どういうことか?
では福井ではみんなが知っている焼き鳥のチェーン店「秋吉」で考えてみましょう
■情報とは?(=事実・数字・スペック)
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福井県福井市に本店を構える焼き鳥チェーン
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創業は昭和38年
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全国に70店舗以上展開
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メニューは1本単位ではなく5本単位で提供
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人気メニューは「純けい」「しろ」「ねぎま」
→これは“誰が語っても同じ説明”。情報は事実だけれど、人の心はまだ動かない。
■価値とは?(=体験・感情・意味)
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「帰省したら絶対行く“地元の味”。秋吉があると、福井に帰ってきたと実感できる」
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「学生時代、友達と語り合ったのはいつも秋吉のカウンターだった」
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「東京にもあるけど、福井で食べる秋吉はなんか“うまい気がする”」
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「5本単位だから、みんなで“あーだこーだ”言いながら食べるのが楽しい」
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「ビールと純けいで、今日の疲れがふっとぶ。そんな日常のご褒美」
- 「全員が社長になれる場所。いけばわかる」
→つまり“秋吉が、あなたにとってどんな意味を持つのか”が価値。
その人の記憶や感情に紐づくのが「価値」です。
秋吉の説明をする際にどっちの説明だと行ってみたいと思えますか?
また、秋吉を知らない方に紹介するならどっちの説明なら相手は動きそうですか?
「正しい」は、時に届かない
人にはそれぞれ、行動しない「理由」がある。
それは、あなたの想いや正しさよりも、
その人にとっては“今この瞬間”で優先度が高いだけ。
上司として、先輩として、
「これは絶対やったほうがいい」「これはチャンスだ」と思って伝えても、
相手が動かないときは多い。
でもそれは、相手が“納得できていない”から動けないだけではないでしょうか。
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自信がない
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忙しすぎてキャパがない
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失敗が怖い
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今は余裕がない
そんな“やらない理由”が、
今はただ、上にあるだけ。
そのためにも指摘の後には代替え案やフォローをして情報から価値をつけ足してほしいと切に願います。
たった一言でやる気があがるということは、たった一言で関係性も崩壊する。
結局、人は「納得」したときにしか動かない
「正しいかどうか」よりも
「自分ごとにできるかどうか」
だからこそ、
やらないことを“否定”するのではなく、“背景”を知ろうとする姿勢が、関係を変える力になります。
他責思考だと「相手が動かないから相手が悪い」
└他人からよく見られたいと思う人ほどそのような傾向と感じてます
他責思考の人は情報を勝手に変換し、他人を攻めて自分を守る。
自責思考だと「自分の言葉では動かなかったのは自分の説明不足」
自責で考えたら「どうしたら相手に伝わるか」だけで済む話だと思ってます。
まとめ:やらない理由は、あなたへの拒絶ではない
「伝えてるのに伝わらない」
そんなときこそ、
この言葉を思い出してみてください。
「今の気持ち、聞かせてもらってもいい?」
「無理してやらなくてもいい。でも、どこがひっかかってる?」
「今はやらない選択もありだよ」
あなたがボールを投げたなら、次は相手にボールを投げてもらいましょう。
物事は討論ではなく和談で進めることが最もシナジーが生まれると思っています。
だからこそ対話を楽しむで向き合って欲しいと感じています。
読んで頂いた方の1つのアイデアになれば幸いです。
暑い日が続きますが「暑いという情報」だけではなく「この暑さをどう価値に変えるか」
で今だからこそできることを楽しみましょう~!